消臭シート開発

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平成24年度に開発した消臭シートの畜産事業者向け販路拡大および「透光性抗菌帆布」、「抑臭専用帆布」、「畜舎出入り口滅菌システム」の開発

事業実施体制の確立・委員会の開催
事業全体の方針や方向性の検討、意思決定等、事業全体のヘッドクオーター的機能を果たすための委員会を設け、9名の委員が就任、合計6回の委員会を開催した。
H25年度事業実施のための事前調査
H25年度事業を効果的に行なうため、事業実施のための具体的な計画案(透光性帆布開発の具体的な実施方法、畜舎出入り口滅菌システムの開発方法、抑臭専用帆布の開発とそれを使った抑臭装置の開発方法、畜舎出入り口滅菌システム・抑臭装置の効能評価のための実証実験の実施方法、展示会・説明会の実施方法、等に関する計画案)を作成するための事前調査を行い、H25年度事業実施計画を作成した。
透光性抗菌帆布の開発
H24年度の抗菌帆布(消石灰帆布)を使った実証実験において、畜産現場では抗菌帆布は採光性が悪いため、明るさを求められる場所での使用は不向きであるとの指摘を受けた。それに応えるためにH25年度事業では、透光性のある塩ビシート上に銀紛や酸化チタン等の薬剤を練り込んだ樹脂膜を形成させ強い抗菌効果を持せた「透光性抗菌帆布」を開発した。この帆布には併せて畜産事業用帆布としての防水・防汚・耐候(温度・陽光・風)・引裂強度等の物性強度を持たせた。
畜舎出入り口滅菌装置(ヒト用、車輌用)の開発
「家畜伝染病の病原菌の98%以上は人が持ち込む」(宮崎大学の調査)といわれていることから、畜舎出入り口への滅菌装置が畜産事業者から切望されていた。
これに応えるために、上記開発した「透光性抗菌帆布」及び「抗菌帆布(消石灰シート)」を使って「畜舎出入り口滅菌装置」(ヒト用、車輌用の2種類)を開発した。
ヒト用の装置は家畜疫病侵入を防ぐために、畜舎の出入り口を1ヶ所にしてその前に消毒・滅菌のための装置を置き、家畜やヒトの出入りは必ずこの滅菌装置を通らねばならないようにしたものである。車輌用装置は畜舎に出入りする車輌を、上下左右から細かい霧状の消毒液を噴射して消毒するもので、周囲を「透光性抗菌帆布」で覆ったモノを開発した。
抑臭専用帆布の開発とそれを使った抑臭装置の開発
H24年度に開発した「抗菌抑臭帆布」は消石灰塗布の抗菌帆布に備長炭層を形成したものであったが、実証実験の結果、畜産事業の現場では「備長炭層を厚くした「専用」の抑臭帆布」を望む声が強かった。これを受け今回の事業ではH24年度に開発した備長炭層形成の技術を発展させ、軽くて強度のある不織布の両面に備長炭層を厚めに形成した抑臭効果を高めた「抑臭専用シート」を開発した。また、開発した「抑臭専用シート」を畜舎や工場の天井、壁面に容易に架けて簡単に使用できる「抑臭装置」を開発した。
公的機関における物性評価試験、効能評価試験の実施
今回の事業で開発した「透光性抗菌帆布」と「抑臭専用シート」の機能検査、物性検査試験を「地方独立行政法人 大阪府立産業技術総合研究所」に委託した。そこで帆布に求められる防水・防汚・耐候(温度・陽光・風)・引裂強度等の物性試験、黄色ブドウ球菌・肺炎桿菌・大腸菌等を用いた抗菌効果試験を行ない、抗菌帆布としての基本的な物性機能を持ち、畜産事業用としての抗菌効果を保有することが検証できた。また、香川県畜産試験場にて開発した「抑臭専用シート」、「抑臭装置」の効果を測定するため家畜分の中で最も臭気が強い鶏糞を使った実験を行ない、強い効果を確認することが出来た。
畜舎出入り口滅菌システム、抑臭装置等の効能評価のための実証実験の実施
今回の事業で開発した「畜舎出入り口滅菌装置(ヒト用、車輌用)」、「抑臭装置」を研究所や畜産事業者で実際にH25年11月~H26年2月末までにわたって使用し、その効果を検証した。
実証実験を行なったところは以下のとおり。
①畜舎出入り口滅菌装置(ヒト用、車輌用)の実証実験
・地方独立行政法人 大阪府立産業技術総合研究所(ヒト用装置)
・JA宮崎中央 家畜市場(ヒト用装置)
・JA全農兵庫 共進会(ヒト用装置)・・・子牛競り市の2日間のみ
・兵庫県家畜商業協同組合(車輌用装置)
②抑臭装置の実証実験、及びこれまでに設置した抗菌装置の継続実証実験
・岩切牛舎(宮崎市)
・香川県畜産試験場(香川県)
・大村豚舎(徳島県阿波市)
・田中畜産:牛舎(兵庫県篠山市)
・大森牛舎(徳島県阿波市)
・日高豚舎(宮崎市)
・大阪府立環境農林水産総合研究所(羽曳野市)
実証実験の実施状況把握調査
上記「畜舎出入り口滅菌装置(ヒト用、車輌用)、抑臭装置等の効能評価のための実証実験」、及び「公的機関における物性評価試験、効能評価試験」の実験実施先を実験実施期間中、定期的に訪問して状況を把握し、実験協力者へのヒアリングを行い、最終的な事業の成果をまとめた。
Webによる中国向け情報発信
販路開拓の一環として、平成23年度、24年度、及び今回の事業で開発した新製品情報を中国語でも発信するためのホームページを作成した。これまでに上海市衛生局吉林省農業科学院(農業・畜産事業の行政機関)、吉林農業大学からはHPを見て問合せを貰っている。
展示会・説明会の実施
H23年度・24年度・25年度に開発した抗菌帆布、抑臭帆布、透光性抗菌帆布、畜舎出入り口滅菌装置(ヒト用、車輌用)を、JA全農兵庫の共進会子牛競り市、JA宮崎中央の子牛競り市、兵庫県畜産商業協同組合主催の肉牛競り市等の会場において、展示・説明会を開催した。また、別の事業(全国商工会連合会・共同海外進出支援事業)ではあるがH25年11月に「北京国際畜牧展覧会」へ出展し、畜産関連事業者に大きな関心をもらうことが出来た。
実施事業のまとめ、報告書の作成
平成25年度に実施した以上の事業の全体をまとめ、報告書を作成した。